彼は派遣労働で生計をたてているとのことで、現金も持たず、クレジットカードもなく、両親も年金で細々生活をしているとのこと。彼の財布に入っていた何がしかの紙幣と、父親に彼が懇願して借りた何がしかを足して、我々の人件費と、段ボール箱の代金を決済してもらい、ある程度の荷物はコンテナーに収まった。その荷物というのが、安物の衣類、下らないエロ雑誌やマンガ本、ぬいぐるみ等、私たちにとっては取るに足りないものばかり。
そんなものを月額38000円も取られるコンテナーに収納するより、部屋のもの丸ごとゴミとして私に処理を依頼したほうが出費がうんと少なかったものを。
しかも明日から住む家もないのだ。事情があって、両親の家に住むこともでかいないし、当分寝る場所も確保できていないという。
ゴミをだいじごっそうに高い賃料のコンテナーボックスに収納し、自分の棲家も確保できないおろかさに、「何を考えているんだろう?何も考えていないんだろう!」と、ただただあきれる作業現場であった。
何を考えているんだろう???Ⅱ
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